SNSに上げた写真から撮影場所が特定される仕組みと、今日からできる防ぎ方
撮った写真をSNSにあげるとき、少し気になることがあります。その写真、どこで撮ったかまで相手に伝わっているかもしれません。
家の窓から撮った夕焼け、近所のカフェのラテアート、子どもが公園で遊ぶ姿。どれも何気ない一枚です。でも、写真には目に見えない情報が入っていることがあります。写っている景色そのものが手がかりになることもあります。
この記事では、写真から撮影場所が分かってしまう仕組みを、ふたつに分けて説明します。そのうえで、投稿する前にできる対策を順番に紹介します。むずかしい知識はいりません。
写真から場所が分かる経路はふたつある
撮影場所が特定される経路は、大きく分けてふたつです。ひとつは、写真のファイルに記録されている情報。もうひとつは、写真に写っている景色や物です。
前者は目に見えないので気づきにくく、後者は見えているのに見落としやすい。どちらか片方だけ気をつけても、もう片方から分かってしまうことがあります。順番に見ていきましょう。
ひとつめ:写真の中に記録されている位置情報
写真には、撮った日時やカメラの機種といった情報がいっしょに記録されています。これをEXIFと呼びます。画像を開いても表示されないので、ふだんは存在すら意識しません。
気をつけたいのは、このEXIFに位置情報が入ることがある点です。スマートフォンのカメラで位置情報の記録がオンになっていると、撮った場所の緯度と経度が写真に書き込まれます。数字ですが、地図アプリに入れればピンが立つくらいの精度です。
自宅で撮った写真なら、自宅の場所がそのまま入っている可能性があります。ペットや料理の写真のように、場所と関係なさそうな写真でも同じです。
SNSに上げれば消えるとは限らない
SNSによっては、投稿時にこうした情報を取り除いているところもあります。ただ、その扱いはサービスごとに違いますし、外から確かめるのはむずかしいものです。仕様が変わることもあります。
それに、写真を送る先はSNSだけではありません。ブログに載せる、メッセージで送る、共有フォルダに置く。こうした経路では、ファイルがほぼそのまま相手に届くことがあります。
だからこそ、送る側で先に消しておくのがいちばん確実です。相手のサービスがどう処理するかに頼らずに済みます。
ふたつめ:写っているものから場所が絞られる
位置情報をきちんと消しても、それで安心とは言い切れません。写真に写っている景色そのものが、場所の手がかりになるからです。
たとえば、こんなものが写り込んでいないか思い出してみてください。
- お店の看板、駅名、バス停、住所の表示板
- 窓から見える建物や山、特徴のある景色
- 電柱に付いている札や、マンホールのふた
- 制服や名札、学校や会社のロゴ
- 宅配の箱に貼られた伝票
一枚だけなら分からなくても、何枚も重なると範囲が絞られていきます。「いつもの窓からの景色」を何度も投稿していると、見る人が見れば方角や高さまで推測できてしまいます。
意外と見落とす写り込み
見落としやすいのが、反射です。窓ガラスや鏡、サングラス、スマートフォンの画面。そこに外の景色や自分の姿が小さく映っていることがあります。最近のスマートフォンは画質がいいので、拡大すると思った以上にはっきり見えます。
もうひとつは、投稿のタイミングです。撮ってすぐ投稿すると「今その場所にいる」ことが伝わります。毎朝同じ時間に同じ景色を投稿すれば、生活のリズムまで分かってしまいます。写真の中身ではなく、投稿の積み重ねが手がかりになるわけです。
今日からできる防ぎ方
ここからは対策です。全部を完璧にやる必要はありません。できるところから取り入れてみてください。
カメラの位置情報の記録を見直す
いちばん根本的なのは、そもそも位置情報を記録しないことです。スマートフォンの設定で、カメラアプリに位置情報を使わせないようにできます。設定の場所は機種によって違うので、「カメラ 位置情報 オフ」と機種名で調べると見つかります。
ただ、旅行の写真を地図で振り返りたいなど、位置情報が便利な場面もあります。オンのままにしておいて、人に渡すときだけ消すというやり方でも構いません。
投稿する前に、写真の情報を確かめて消す

すでに撮った写真は、投稿前に中身を確かめるのが確実です。benri-kit.com の画像ツールにあるEXIF確認・削除のタブを使えば、写真にどんな情報が入っているかを見て、そのまま消せます。
このツールはブラウザの中だけで処理します。写真をサーバーへ送らないので、見られたくない写真でも安心して試せます。
やり方はかんたんです。
- 画像ツールを開き、EXIF確認・削除のタブを選びます。
- 確かめたい写真を選びます。
- 表示された情報を見て、位置情報が入っていないか確認します。
- 情報を削除して、新しい画像として保存します。
- SNSには、保存した新しい画像のほうを投稿します。
元の写真はそのまま手元に残るので、思い出としての情報は失われません。人に見せる用の写真だけを、きれいにしておくイメージです。
投稿前に一度だけ拡大して見る
写り込み対策は、目で見るしかありません。投稿ボタンを押す前に、写真を一度だけ拡大して隅々まで眺めてみてください。看板や表示板、窓の外、反射している部分。気になるものがあれば、トリミングで切り落とすか、別の写真にします。
慣れてくると、撮る段階で自然と避けられるようになります。窓の外が写らない角度で撮る、看板を背にしない、といった工夫です。
投稿のタイミングをずらす
外出先の写真は、帰ってから投稿するだけでも効果があります。「今ここにいる」が「前にここにいた」に変わるからです。
自宅まわりの写真は、投稿する時間帯を毎回変えると、生活のリズムが読まれにくくなります。
公開範囲を見直す
家族や子どもの写真など、特に気をつけたいものは、公開範囲を友人だけにするのもひとつの方法です。知らない人の目に触れる機会が減ります。
まとめ
写真から撮影場所が分かる経路は、ファイルに記録された位置情報と、写真に写っている景色のふたつです。
位置情報は、カメラの設定でそもそも記録しないか、投稿前に消しておけば防げます。写り込みは、投稿前に一度拡大して見るのが基本です。そこに、投稿のタイミングや公開範囲の工夫を足していけば、かなり安心できます。
写真を楽しむことをやめる必要はありません。投稿する前のひと手間を習慣にするだけで十分です。まずは手元の写真を一枚、何が入っているか確かめてみてください。